|
|
|
![]() ウエブマスター“老医”特別医学貢献奨個人奨受賞 (1999)-(国家生物技術及び医療保険委員会) |
朝寒の白雲揺らぐ翠峰湖(太平山)(2009.11)
電脳(パソコン)に梃子摺られている朝の寒(2009.11)
朝寒し山の温泉(ゆ)匂ふミニバスに(2009.11)
愛玉氷も仙草氷もと旅立つ子(2009.09)
選句出し一人一杯氷コーヒー(2009.09)
風の画く浮雲乾杯缶ビール(2009.09)
突つかれて円画き線描く蚯蚓かな(2009.08)
赤竜や雌雄同体目も不要(2009.08)
釣人の蚯蚓可愛ゆと持ち去りぬ(2009.08)
亡き母を恋へば荔枝や頬緩む(2009.07)
一筆敬上荔枝生る頃里の文(2009.07)
荔枝なる全樹舞台に蜂の群(2009.07)
汗ばみて今日のエネルギー量りいる(2009.06)
山登る男の臭ふ汗手拭(2009.06)
隣席の白き顳顬汗の筋(2009.06)
パラダイスしゃぼん玉の後を追ふ(2009.05)
うすれゆく恋のブーケ春の風邪(2009.05)
春の風見知らぬ姥の顔となる(2009.05)
まま事のママは忙しせんだん草(2009.04)
分け入れば細流(せせらぎ)の音咸豊草(2009.04)
天と地に待ち人有りて墓参り(2009.04)
久久の五姉妹集う鮟鱇鍋(2009.03)
仲人の賛辞温とい鮟鱇鍋(2009.03)
鮟鱇鍋のぞく笑顔の皆同じ(2009.03)
紅白の渲む初画に花蟹や(2009.01)
妻ほぐす蟹を肴にとことんと(2009.01)
あばれ蟹閉じて焙りて静座させ(2009.01)
老いまいと拳握りぬ数え日や(2008.12)
数え日の金融津波店閉じる(2008.12)
数え日の窓辺に一輪床上げぬ(2008.12)
愁ひごとさらり流して月の波(2008.09)
月下美人何方ゆ奏ず月光の曲(2008.09)
雲間見ゆ雨月ちらつく小笛の音(2008.09)
母の味手編みショールの虫の跡(2008.08)
母の味娘らが孫娘らへ粽結ふ(2008.08)
線香を竃に做粿母の味(2008.08)
片鋏かかへ軟殻蟹のマングローブ(2008.07)
青蛙うからやからとゲェロッケロッ(2008.07)
線香を竃に做粿母の味(2008.07)
南風吹く雅美の髪舞波しぶく(2008.05)
カーネーション尼僧の胸に紅一点(2008.05)
火星語の祝辞カードでカーネーション(2008.05)
蹲る水牛目を伏せ日向ぼこ(2005)
春の蚊やよちよち歩きの四畳半(2005)
蹲る水牛目を伏せ日向ぼこ(2005)
紋黄蝶わが衿元をついと抜け(2005)
神父の歩緩くラベンダー横抱きに(2005)
火龍果の紅色が好き汝の笑顏(2005)
褒められて斯くもピンクや朝のトマト(2005)
怖づ怖づと食みし土殺の身の柔ら(2005)
皮剥がれ遣るせなき面(つら)紅目鰱(2005)
雑沓に下駄の音あり城隍祭(2005)
夏帽子前歯大きな明るき娘(2005)
久々に電話十通颱一号(2005)
徳島も花蓮もふるさと雲の峰(2005)
青葉祭阿美の踊りに阿波音頭(2005)
仙草氷(ブラックゼリー)舌に滑らすエトランゼ(2005)
戻らねばならぬ台北秋老虎(2005)
子沢山の掌凝視布袋草(2005)
何よりも母とありし日布袋蓮(2005)
靴音に当てる子の名やポインセチア(2005)
老翁にむなしき演歌寒厨(2005)
四君子を一紙に納め年賀とす(2004)
四重渓湯の香花の香牛の鈴(2004)
瞳澄むボッチェリの春の女神かな(2004)
百千鳥念珠の指のまろやかや(2004)
桃の日やティーン‧エイジャーらは火星語で(2004)
日脚伸ぶ子の家を発つ旅仕度(2004)
何も聞かず言はずに夫に新茶汲む(2004)
花嫁にまとひ付き舞ふ対の蝶(2004)
母の日や子らには言はで母恋うて(2004)
画き終ふを待ちてひらりと胡蝶蘭(2004)
女王の夜の変身火竜果(2004)
海底の絵巻物かやえい泳ぐ(2004)
夏休み空港不夜城のどまんなか(2004)
醬油味ほどよき嫁の呉郭魚(2004)
白雲の獣のつそり秋暑し(2004)
芋の露滴る間に間に硯研ぐ(2004)
鉢換へや一握混ぜし里の土(2004)
電線は地下にもぐれり寒雀(2004)
終列車発ちてホームに寒の月(2004)
凧揚がる敵味方の無き悠々郷(2004)
曆買ふ平和の願ひのマチスの繪(2003)
寒の雁笹に聲のみ夢幻湖(2003)
湯氣立や時計のハートなな色に(2003)
何氣なく整へる裾咳込みて(2003)
頰杖の遠まなざしや春愁ひ(2003)
春愁や夜汽車の窓の自問自答(2003)
四月莫伽話す天國聽く地獄(2003)
夏薊とげある女の豔めきて(2003)
夏めくや造花に水やる驛長さん(2003)
包肉粽入試の子への特大號(2003)
晝寢する坊のおへそに舞ふ木の葉(2003)
午時卵そっと觸れみる初胎動(2003)
瑠璃色の沙漠の夜空星涼し(2003)
古城跡暮れて芍藥の花依然(2003)
ビール泡文(あや)なす句想うたかたに(2003)
長芋の屋台に背比べ登山口(2003)
芋掘りや手傳ふ幼ころころと(2003)
熱燗や手付きで語る妻の酒(2003)
恍けるも惡くなき齡冬至粥(2003)
鷄頭の見ざる言はざる尾牙宴(2003)
笑ひ初悟空になりぬ年男(2002)
まどろみの夢二の女春の風邪(2002)
青髭が下萌えてをり鬼瓦(2002)
三途川銀行金紙銀紙清明節(2002)
姿見に花嫁御寮畫眉鳥(2002)
つと立ちて見紛ふ秀眉更衣(2002)
栗鼠の來ていろはにほへと長へちま(2002)
骨壺や三伏の海を父母歸る(2002)
一握の熱砂を拋り思ひ斷つ(2002)
父の日や明治の家長遠ざかり(2002)
牡蠣を剝く手早舌速波靜か(2002)
汽車窓に臺灣歲時記山粧ふ(2002)
ゴッホ追ひ烏飛び立つ麥畑(2002)
闇の頰叩きて目醒む秋の蚊に(2002)
久闊の挨拶賑ふ小鳥來る(2002)
木欒子黃‧紅‧茶‧紅茶‧風並木(2002)
襟卷にミニの似合ふ娘エルニーニョ(2002)
百年の母校は青き冬の椰子(2002)
お隣の名も知らぬまま馬拉巴栗(2002)
矍鑠と老犬を曳き冬立ちぬ(2002)
「春來納福」三尺さがり筆蹟自讚(2001)
朝靄に寒波突き拔く老いの拳(2001)
ぼんやりと不安な振る舞ひ寒波なほ(2001)
入り日追ふ繪筆もどかし日短か(2001)
春泥につめ跡重ね二羽の鷺(2001)
ふらここや諍ひ後の泪顏(2001)
相思樹の黃花息つぎ春惜しむ(2001)
行く春のローカル線や花粉舞ふ(2001)
小鳥にと殘す芭樂の二つ三つ(2001)
鹹蜊仔(キャムラーア)土曜の宵の終りなく(2001)
若者の侍のごと西瓜割り(2001)
瀧音を乘せて繪筆の彈みけり(2001)
密婆へ古拙な微笑や岩佛(2001)
軒下を燕に宿かす家の和氣(2001)
空港に別れを惜しみ夏終る(2001)
空蟬の佛顏なる座禪かな(2001)
「灣生」の月餅圍む集ひかな(2001)
漂はすたばこの煙天高し(2001)
熱燗や煙草分け合ふ男衆(2001)
着ぶくれて孫の手よりも妻の手を(2001)
手づかみのからすみ嚙り濱仕事(2000)
懷爐こそ吾が冬妻と抱き去りぬ(2000)
煮凍の默然と箸撥返す(2000)
李登輝の深きお辭儀や春一番(2000)
靴ばこを子貓にとられ忍び足(2000)
冴返る寢返りごとの夫の嚔(2000)
紅白梅三代目豪宅賣屋札(2000)
囀りの高層ビルにはばまれて(2000)
姊妹してあやしつ老母の髮洗ふ(2000)
洗ひ髮ひらがな書きの「る」字結び(2000)
掌に消えし螢火に泣く兒をあやす(2000)
春惜しむ嶺々暮泥む薄墨に(2000)
綠蔭に武男談議や老兵衆(2000)
綠蔭に野犬の寢相や世は太平(2000)
夏瘦の愁ひに冴えしギリシャ鼻(2000)
夾竹桃の片道盡きて碧き濤(2000)
夾竹桃追ひに追ひ來るバックミラー(2000)
秋高しレモン色の文屆く頃(2000)
着陸す燈火親しき故鄉に(2000)
未練なき河の流れや柳散る(2000)
野貓出づ初爆竹の治まりて(1999)
背廣着て畦ゆく夫の年賀行(1999)
どら聲の年賀の聞けずなりしかな(1999)
甘仔魚(カムアーヒイ)の目玉に寫る朝の雲(1999)
バレットに早春の色溶き合はす(1999)
つつじ咲く野山に不景氣なかりけり(1999)
姑に電話掛けみる寒の入(1999)
告ぐる間に消えてしまひし二重虹(1999)
產聲を力いっぱい龍眼花(1999)
嫁ぐ娘の背にまなざしや龍眼花(1999)
風青し草分け進む杖の音(1999)
主待つ無言の杖に日の長き(1999)
五妃廟に朽木の風のすすり泣き(1999)
殿樣蛙車が來たよ左右見な(1999)
蜜豆で戰前戰後派よき友に(1999)
震災の瓦礫に青き月光り(1999)
かなかなやピアノの音の間の合ひに(1999)
己が名を忘れし母と日向ぼこ(1999)
渡されし大根に殘る手の溫み(1999)
大根に吉祥委ね選舉戰(1999)
婿に注ぐわたしの手頃な溫め酒(1998)
小籠包(シャウロンパオ)最後の一つ讓り合ひ(1998)
楊英風逝く居ずまひ正す鄭成功(1998)
ゴーギャンの繪と並べみる人心果(1998)
一人旅一と足遲れの花吹雪(1998)
老犬逝く花壇空しき彌生盡(1998)
雨音に顏負けせしか百千鳥(1998)
臺灣楓朱染め上る天母まで(1998)
月下美人語り明して殘せし香(1998)
蟬殼を並べ聞き入る森の曲(1998)
二枚目のアメリカ蛙皮剝がれ(1998)
美國水鷄四腳朝天客を呼ぶ(1998)
行樂のはぜらん摘みの夜の廚(1998)
片蔭に犬も聞き入る胡弓の音(1998)
忘られし錆びし自轉車片蔭に(1998)
露玉を風に遊ばせ蓮一葉(1998)
梢先一葉ひっそり紅葉ゐる(1998)
龍眼を供へて祈る多子多孫(1998)
桶柑な醜(ぶす)こそ旨しと捥ぎ吳るる(1998)
日の中に桶柑王といふ威容(1998)
新正やこんな歲にと嗤ひあふ(1997)
着飾りて娥に似し姿鏡中に(1997)
飛び入りし蛾を追ふ我も舞ひゐる蛾(1997)
入れ墨を比べる男青葉風(1997)
曙の芝生素足にやさしくて(1997)
一聲やかち合ふジョッキ流星群(1997)
青春の名殘り黃ばみし大甲帽(1997)
兄追ひて草むら駈けし螢の夜(1997)
終點へ鼾を運ぶ夏夜汽車(1997)
蝦蟆(ひきがえる)まばたく嬰(やや)にまばたきぬ(1997)
家遠し旅路の終り守宮鳴く(1997)
ハゼランを摘みて去りゆく杖の音(1997)
大空に粟搗き音頭紅衣裳(1997)
凧揚がる歡喜の聲も白雲へ(1997)
画きたる月を掲げて雨の月(1997)
長電話切れて秋の日暮れにけり(1997)
一つづつ熟れ柿突つき逃げてゆく(1997)
紅柿を盛りし器や柿右衛門(1997)
筆擱きてセンナに語る画の心(1997)
差羽來る地球は今も廻ってゐた(1997)
新正や我が血の通ふ嬰抱いて(1996)
小籠包屋臺の主もと兵士(1996)
老兵の皺の手匂ふ小籠包(1996)
子ら散りて年魚ばかりの母の膳(1996)
卒壽越す父に細かに長年菜(1996)
凍ゆるむ二二八の血の孤島(1996)
三月盡春聯褪せたる古樓門(1996)
滿山の春を畫帖に收めけり(1996)
母さんの白粉盜んだ雛目白(1996)
ゴーギャンの繪に出て來さうサッポジラ(1996)
凧揚げや知れぬ二人が結ばれて(1996)
師を偲ぶ三峽祖師誕生石柱群(1996)
母と子の粽づくりの長話(1996)
片蔭り兵士の迷ふ摸乳巷(1996)
強風豪雨の闇明け八月來(1996)
ところてん片箸そへて緣側に(1996)
卓上の人待顔の鏈魚頭(1996)
嚔して秋の山より戻りくる(1996)
白帶魚ほどよく焦げてくつろぐ座(1996)
|
たんがら短歌会会員 |
七星山の雲紫に照りかかり観音山の影はや傾きぬ
風景の無限の可能を探らむか画架を構えて息深く吸ふ
甦る筆致に訓え伝い来て離れ難かり恩師遺作展
新春の爆竹の音闇を突く受話器に捕え父母に届けむ
古希近き子等の寿杯を受くる親ほほ笑む目尻知らずに潤む